開催結果

GGX Finance Summit 2025の概要

  • 日時:2025年11月5日(水曜日)10:00~16:45
  • 開催方法:ハイブリッド開催(現地/オンライン)
  • 主催:経済産業省/GX推進機構
  • 共催:WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)/TCFDコンソーシアム
  • 参加者:金融関係者、事業会社、アカデミア等から約510名(対面約160名)

開催概要

 経済産業省とGX推進機構は、11月5日(水)、トランジション・ファイナンスや産業のGX推進等に関する更なる議論の発展に向け、官・民・金の相互連携を推進し、排出削減と経済成長を両立するための国際的なルールメイクをリードするため、「GGX Finance Summit」を開催しました。
 本会合では、(1)カーボンニュートラルに向けた世界の潮流と日本のGXへの期待、(2)日本のトランジション・ファイナンスにおける資金提供者の拡大、(3)アジアにおけるトランジション・ファイナンスの拡大に向けて、(4)GX市場創造と開示の4つのパネルディスカッションが行われ、それぞれのテーマについて国内外の有識者から提言をいただき、GXの実現に向けて今後の必要な取組について議論を行いました。

議論の内容

開会挨拶


筒井 義信(脱炭素成長型経済構造移行推進機構 理事長)
  • 国際情勢が不安定な中でも、脱炭素社会の実現と、産業競争力強化や持続的な経済成長との両立に戦略的に取り組んでいる我が国としては、2050年カーボンニュートラルに向け着実に歩みを進めることが重要。
  • GX推進機構は、GX技術の社会実装を推進するための「金融支援業務」、来年度から導入される排出量取引制度などの「カーボンプライシング業務」という2つの主要業務に加えて、GX推進のための「ハブ」機能を第3の柱として位置づけて取り組んでいる。
  • また、EUの「Inno Energy」との連携協定、世界的に活躍する有識者から成る「グローバル・アドバイザリー・カウンシル」の設置等を通じ、世界的なネットワークの拡大や海外のステークホルダーとの連携を強化。
  • 2050年カーボンニュートラルに至る移行期間において、エネルギーインフラや多排出産業を中心に、巨額の資金需要が発生する。トランジション・ファイナンスを中心に、官民・サプライチェーン横断の協働が不可欠であり、GX推進機構は政府と金融機関・事業会社をつなぐ架け橋として、その使命を果たす。
開会挨拶
伊藤 禎則(経済産業省 GXグループ長)
  • 気候変動対策だけでなく、エネルギー安全保障と経済成長も同時で追求し、Various Pathwaysでのカーボンニュートラルを進めるのがGXのコンセプト。
  • この1年で世界情勢は大きく変化しているが、GXの重要性は日本にとっても世界にとっても何ら変わることもなく、今後の一貫性と予見可能性を鍵として政策を実施し、着実にGX投資の加速を図る必要がある。
  • 規制・支援一体型の成長志向型カーボンプライシング構想の実現に向けて、既に20兆円の政府支出による先行的な投資支援を実施。更に、2026年から開始する排出量取引制度(GX-ETS)の準備も進行中。
  • また、日本では一足飛びが難しい分野の資金ニーズへのファイナンスを加速させるため、トランジション・ファイナンスを推進してきた。
  • アジア全体では今後約4000兆円規模の脱炭素関連の資金需要が見込まれるとの試算があり、日本及びアジアの成長戦略としてもトランジションを加速させるため、AZECなどの取組を通じて貢献したい。
  • 資金供給の仕組みを機能させる鍵となるのが企業による情報開示であり、サステナビリティ情報開示義務化の動きがGX投資への資金の流れを生み出す機会となることを期待。GX率先実行宣言等の仕組みやTCFDコンソーシアムが作成するScope3ガイドブックを通じて、開示が市場創造に繋がる取組となることを期待。
開会挨拶

基調講演 1

日本のGX加速化に向けて
重竹 尚基(脱炭素成長型経済構造移行推進機構 COO)
  • 世界情勢の変化からGXの取組に対して後ろ向きな発言も聞かれるが、戦略的に正しい判断ではない。世界全体が“脱”脱炭素になっているのではなく、トランジションに軸足を移したに過ぎず、これは従来日本が主導してきた方向性と一致。また、競争相手がやらないときに取り組むことこそが、競合優位性を構築するために重要。
  • GX2040ビジョンにあるとおり、供給側のインフラ投資、エネルギー安全保障の観点を踏まえた国内投資に加え、Scope3を含む環境価値の差別化など需要側の取組を、業種ごとに優先的に進める必要がある。また、金融機関には、自社の顧客に戦略的な移行計画の策定・実行を促すエンゲージメント活動が期待されている。
  • こうした中で、ブレンデッド・ファイナンスは、GX特有のリスクや中長期で大きな資金が必要な状況を解決する一つの解となり得る。9月には水素・アンモニアの値差支援の第一号案件として名古屋地域の取組と川崎の取組が発表された。また鉄鋼業界の革新電炉の取組は着々と進んでいる。政府のメリハリのある支援集中や規制緩和を通じ、地域レベルのGX産業立地を一気に進めていくことは、新たな成長戦略としてのGXにかける政府の本気度を表している。
  • GXによるコスト増分を「環境価値」として正しく評価し、市場が受容することがGX実現の鍵。GX推進機構は、消費者調査による環境価値の受容度の定点観測を開始した。本日リリースされたGX Future Reportに詳しく記載されているが、こうしたGX需要創造も、関係者が力を合わせて取り組むべきテーマ。
  • GX関連事業はサプライチェーン横断、業種横断の取組、官民の連携が不可欠。GX推進機構は、金融支援機能、GX-Hub機能など有する機能を最大限に活用して、力をあわせて日本の成長戦略の柱のひとつであるGX加速化に取り組む。
基調講演 1

パネルディスカッション 1

カーボンニュートラルに向けた世界の潮流と日本のGXへの期待
(Global Advisory Councilメンバーによるディスカッション)

  • 一部で政治的逆風や政府支援の後退がみられる中で、民間セクターへの期待が高まり、投資家の間では気候関連投資への機運が強まっている。企業も、資本へのアクセス、ビジネスの効率化、法令遵守の観点から、情報開示へのコミットを変えておらず、開示・エンゲージメントはむしろビジネス上の必須インフラになっている。サステナブルファイナンスの市場を見ても、昨年に比べて大きく変わっておらず、全世界の発電関連投資でも9割以上がクリーンエネルギー関連投資であるなど、市場全体は依然として活況。
  • 排出削減が困難なセクターも含め、移行に必要な投資を実行するためには、信頼性ある移行計画と、開示を支える政策・データ基盤が不可欠。日本は世界に先駆けてGXへの取組を高度化させており、特に排出削減が困難なセクターにおけるトランジション・ファイナンスのケーススタディや経験を世界に発信・共有することで、市場全体に貢献できる。
  • 高リスク・初期段階のGX投資を動かすには、官民がリスクを分担し投資を引き出す枠組みが不可欠であり、ブレンデッド・ファイナンスにも注目する必要がある。
  • サステナビリティの国家戦略への統合、政府と経済全体による“包括的アプローチ(whole-of-government / whole-of-economy)”が不可欠。また、インパクト・マネジメント及びインパクト測定も重要となる。日本の政策パッケージは国際的にもモデル性が高い。
  • GX推進機構の役割として、投資家や民間セクターとの対話・連携の場を提供し、その成果を幅広いステークホルダーと共有していくことが重要。
パネルディスカッション 1

パネルディスカッション 2

日本のトランジション・ファイナンスにおける資金提供者の拡大
  • 日本のトランジション・ファイナンスは国際的にも先行しており、政府の予見可能なコミットメントを前提に、官民がリスクを分担しながら、移行期の資金需要を支えていく重要なモデルとなっている。多排出業種を含む事業会社のネットゼロへの移行は、長期的な経済的及び社会的価値に直結している。
  • ラベル付きのトランジション・ファイナンスやフレームワークに則った融資は、投資理由を説明しやすく、自社ポートフォリオ上でも示しやすい。一方で、ラベル付きでなくても実質的に脱炭素貢献をする投資も多く、ラベル付きは絶対的なものではない。移行計画の評価については、技術ロードマップ、R&Dの進捗、事業性、設備投資、人材計画などを総合的に評価する必要があり、包括的な目利き力の向上が課題。
  • 削減貢献量は企業のインセンティブに直結するという意味で非常に重要。自律的な努力が報われる仕組みを作ることが必要。削減貢献量がトランジション・ファイナンスの概念に入ってくれば、投資家も投資しやすく、事業会社もアピールできる良い循環になる。
  • トランジション案件はまだR&D段階で、金融機関の資金供給も拡大しづらい。事業会社のオフテイカーが見えないことで、設備投資やファイナンスが進まない悪循環が存在する。オフテイカーを増やすことと予見可能性をどう作るかが重要。
  • GXを含めサステナビリティ課題解決を進めるためには、政府・企業・金融による長期コミットメントが不可欠。短期の市場指標(例:トラッキングエラー)に縛られない投資行動への転換、経営者による長期コミットメント、制度設計の安定性が、移行の成功と市場形成の前提条件。
  • 国民・消費者レベルの参加を含む、政策・市場・教育の統合が鍵。個人向け商品(例:CT国債)を通じた参加促進、需要側の理解醸成、企業と金融機関のエンゲージメント深化によって、持続可能なGXエコシステムの形成が必要。
パネルディスカッション 2

挨拶


半沢 淳一 氏(一般社団法人全国銀行協会 会長)
  • 銀行界では、実体経済における脱炭素化を支援すべく、顧客の産業特性に応じたきめ細かなエンゲージメントに取り組んでいる。全国銀行協会では、2021年に「カーボンニュートラルの実現に向けた全銀協イニシアティブ」を策定し、会員行への情報提供や、政府会議体における意見発信に力を入れてきた。
  • GX投資を支える資金供給手段のひとつとして、トランジション・ファイナンスの推進にも取り組んでいる。移行計画の策定に向けた議論や、日本が世界に先駆けして取り組んできたトランジション・ファイナンスの重要性の発信を通じて、国際的な議論を主導する。トランジションに向けた取組の難易度は高まりつつあるが、各ステークホルダーが前に進む支援を行うことが金融機関の重要な役割と考えており、より良い脱炭素社会への移行に向けこれからも銀行界を挙げて取り組む。
挨拶
内田 和人 氏(年金積立金管理運用独立行政法人 理事長)
  • GPIFは気候変動を始めとした、サステナビリティ関連リスクの低減と市場全体のサステナビリティの向上に取組むことと、市場平均収益率の確保を両立することがポートフォリオ全体の長期的な投資収益を向上する上で不可欠であると考えている。GPIFは2025年3月にはサステナビリティ投資方針を策定し、こうした考えを明記した。
  • GPIFは気候変動に着目したテーマ型のESG指数に基づく投資を2018年から実施しているほか、今夏からは新たなESG指数や、ESGファンドの公募を開始している。また伝統的資産だけでなくオルタナティブ資産におけるサステナビリティ投資にも取り組んでいる。
  • GPIFはGXを含む持続的な経済成長を実現し、ひいては長期的な投資収益を確保するためには、インベストメントチェーンの好循環の促進が重要であると考えている。その好循環の実現に最善を尽くすべく、アセットオーナーとして、運用を委託する運用会社と投資先企業の建設的な対話委の一層の促進に取り組んで参りたい。
挨拶

パネルディスカッション 3

アジアにおけるトランジション・ファイナンスの拡大に向けて
  • エネルギー・トランジションに向けた投融資がますます必要になる一方で、経済的・地政学的な不確実性が増している。このような環境では、グリーンファイナンスに加えて、多排出産業や新興国を含むトランジション・ファイナンスが第2の柱として必要になる。
  • トランジション・ファイナンスの重要性が広く認識され「日本の考え方」が国際的に伝わったように思えるが、トランジション・ファイナンスという言葉に対する捉え方の違いやトランジションの支援対象を限定的に捉えるなど、依然として考え方に違いがあるケースもある。
  • トランジション・ファイナンスのさらなる推進に向けて、移行戦略の「信頼性」に加えて、キャパシティ不足の層(アジア・新興国や中小企業など)やインセンティブが不足している層(先進国企業など)を排除しない「包摂性」との両立が必要である。
  • 「信頼性」の観点を強調し過ぎると、一部のセクターや地域はファイナンスを得られなくても仕方がないことになってしまうが、全体の一部分だけトランジションを支え、残りを放置するようでは“Just Transition”の考え方と相いれない。マクロレベルの移行戦略、すなわちNDCがあり、銀行もアセットマネージャーもMDBも、皆が支え合ってファイナンスしていく方向に持っていく必要がある。「正しさ」による排除の論理ではうまくいかない。
  • ADB・ERIA・METIによる共同報告書では、東南アジアに焦点を当て、様々なファイナンスのアプローチを普及させる上で政策判断に役立つロードマップを作成した。信頼性がある明確な、国レベル、またはセクターレベル、あるいは企業レベルのロードマップが必要である。石炭火力発電の早期閉鎖、CCS、ブルー水素、グリーン鉄など多様な案件があるが、これらは単独の事業者や金融機関では実現できず、多様な主体による資本調達や、企業・金融・政府、あるいは国際・地域間のパートナーシップが重要である。
  • アジアではガス火力がトランジション・エナジーとして重要な役割を果たす国が多く、事業者としては、ガス火力がトランジション・ファイナンスの対象になり得るという安心感が必要。「アジアでのトランジション・ファイナンス推進のあり方に関するサブワーキング」でも議論された“Inclusive Approach”の考え方が金融機関に浸透し、共通価値となっていくことが重要である。
  • トランジション・ファイナンスの「信頼性」は、現状のNDCに整合した取組をどう評価するかによって意見が分かれる。各国のNDCにリンクする取組であれば信頼性があると捉えてファイナンスをしなければ、マクロレベルのトランジションは達成できないだろう。セクター別技術ロードマップなどにより政府が大きな方向性を示すことで、単独ではトランジションを実現できない企業や新興国の信頼性を補完できる。また、AZECのような国際的パートナーシップ通じて、資金の需要側の意見も取り込んでいくことが重要である。
パネルディスカッション 3

基調講演 2

気候変動開示の今後に向けて
伊藤 邦雄 氏(一橋大学 CFO教育研究センター長/TCFDコンソーシアム 会長)
  • TCFDコンソーシアムでは今年度、バリューチェーン全体にわたるGHG排出削減の観点から、Scope3排出に焦点を当てて活動している。しかしながらScope3排出量の数値だけでは、必ずしも企業のバリューチェーン全体の排出削減努力を表現できないのも事実である。そこで今年度末までに業界ごとの課題や開示事例等を盛り込んだ、Scope3ガイドブックの公表も予定しており、2025年7月にはwebサイトにて中間報告書を公開した。
  • 来年度以降、TCFDコンソーシアムは、GX推進機構の下で「GX Future Consortium」として生まれ変わる予定。このコンソーシアムでは情報開示のあり方から、GX製品の市場創出、そしてそれらをどのような形でファイナンスしていくのかに至るまで議論テーマを拡大する予定である。
基調講演 2

パネルディスカッション 4

GX市場創造と開示
  • 脱炭素やトランジションのための技術開発・実装には多額の資金が必要であり、その投資回収には、グリーンな製品に十分な環境プレミアムを乗せて販売できるGX市場の創造・成長が必要である。
  • GX市場の創造に向けて、事業会社・金融機関も様々な取組を進めている。例えば、メーカーがGX製品と当該製品の調達にかかるサステナブルファイナンスのフレームワークを準備して、顧客が製品を購入すれば金融機関からサステナブルファイナンスで調達することができるという販売促進型フレームワークの開発や、削減貢献量に着目したインパクトファイナンス、グリーンエネーブリングプロジェクトの評価等に取り組んでいる。
  • 機関投資家は、企業の将来キャッシュフローに寄与する取組と削減努力の多面的な評価に基づき投資判断を行うとともに、エンゲージメントによるサプライチェーンマネジメントの支援に取り組むことでGX市場の創出に寄与できる。
  • バリューチェーンの中で銀行、取引者、製造者、エンドユーザーがそれぞれ環境プレミアムの一部を負担していくことが必要。しかしながら、GX市場の拡大には政策的な支援が必要であり、政府は、直接的な供給支援や、調達義務化、需要のインセンティブ付与、カーボンプライシング制度等、様々な方向から支援が可能である。
  • 事業会社は、工場を備え、サプライヤーも整え、雇用をする責任があり、風向きが変わったからといって大規模に転換することは難しい。投資家も、10~20年単位での長期的な投資が重要。このためには、長期のリスクリターンが良いと理解する長期投資家を増やしていくこと、政府も政策軸をぶらさず持続的に継続していく必要がある。
  • 開示は企業にとってもメリットがある形で適切に用いられ、企業のモティベーションの上昇につながることが重要である。例えばスコープ3排出量は、高性能な省エネ製品の売上が上がっても増加してしまうため、単体では評価が難しく、製品カーボンフットプリントや削減貢献量を多面的に見て評価する必要がある。こうした点などをTCFDコンソーシアムにおいて議論しており、スコープ3に関するガイダンスを策定中。また、削減貢献量に関するツールやプラットフォームが国際的にも整備されつつあり、セクター別の平均削減貢献係数など、グローバルな標準化の方向性もある。開示によって企業と投資家の相互理解が進み、協創や価値創造の出発点となることが必要である。
  • GX市場はまだ確立されていないが、日本でも世界でも育ち始めている。様々なステークホルダーの動きがこの市場を支えていくことが期待される。
パネルディスカッション 4

閉会挨拶


Nicholas Pfaff 氏(Deputy CEO, International Capital Market Association (ICMA))
  • 重要なメッセージは「政治よりも市場を重視する」こと。持続可能な金融市場を形成するためには、政治的干渉を減らし、市場メカニズムを重視することが大切。持続可能な金融市場は債券市場を含めて全体的に良好であり、グローバルなコンセンサスが形成されていることを活用するべき。
  • 日本やアジアの取り組みには大きな意味がある。トランジション・ファイナンスにおける政策レベルや市場レベルでの取り組み、例えばGX推進機構のようなイニシアティブは重要であり、他の市場とは異なるユニークなアプローチを提供している。
  • トランジション・ファイナンスの進展は重要であり、地域を超えて中東や新興市場、場合によっては米国にも影響を与える可能性があり、その中でICMAは活動していく。
  • まだやるべきことはたくさんある。トランジション・ファイナンスにおいては、実践的に取り組み、プロジェクトの種類、定義、投資の種類など具体的な事例を示していくことが重要。日本企業、日本市場、GX推進機構等の役割に期待。
閉会挨拶

プログラム


開会挨拶 筒井 義信(脱炭素成長型経済構造移行推進機構 理事長)
伊藤 禎則(経済産業省 GXグループ長)
基調講演 1
日本のGX加速化に向けて
GX推進機構のCOO、そしてGX実行会議のメンバーとして、日本のGXの具体的な取組状況や課題、そして課題をどのように乗り越えようとしているか、将来に向けて今やるべきことは何か等について講演。
重竹 尚基(脱炭素成長型経済構造移行推進機構 COO)
パネルディスカッション 1
カーボンニュートラルに向けた世界の潮流と日本のGXへの期待(Global Advisory Councilメンバーによるディスカッション)
海外有識者からカーボンニュートラルに向けた世界の潮流を共有いただくとともに、経済成長・産業競争力強化との両立を実現する日本のGX推進への期待・展望等を議論する。
<モデレーター>
高田 英樹(脱炭素成長型経済構造移行推進機構 理事(財務・サステナビリティ推進担当))
<パネリスト>
Nicholas Pfaff(Deputy CEO, International Capital Market Association (ICMA))
Robert Youngman(Team Leader, Green Finance and Investment, Organisation for Economic Co-operation and Development)
Sherry Madera(Chief Executive Officer, CDP)
Amit Bouri(Chief Executive Officer and Co-Founder, Global Impact Investing Network)
Sean Kidney(CEO and Co-founder, Senior Leadership Team, Climate Bonds Initiative)
Mary L. Schapiro(Vice Chair for Global Public Policy at Bloomberg L.P., where she also serves as Special Advisor to the Founder and Chairman and Vice Chair of the Glasgow Financial Alliance for Net Zero (GFANZ))
パネルディスカッション 2
日本のトランジション・ファイナンスにおける資金提供者の拡大
2050年カーボンニュートラルに向けた巨額の資金需要を支えるべく、日本におけるトランジション・ファイナンスの担い手の拡大に向けた方策と展望を探る。
<モデレーター>
吉高 まり(一般社団法人バーチュデザイン 代表理事/脱炭素成長型経済構造移行推進機構 運営委員)
<パネリスト>
田中 淳一(住友生命保険相互会社 運用企画部 責任投資推進部長)
伊井 幸恵(株式会社みずほフィナンシャルグループ サステナブルビジネス部 サステナビリティ・チーフストラテジスト)
塩村 賢史(株式会社大和総研 調査本部 フェロー兼エグゼクティブ・サステナビリティ・アドバイザー)
挨拶 半沢 淳一(一般社団法人全国銀行協会 会長)
内田 和人(年金積立金管理運用独立行政法人 理事長)
パネルディスカッション 3
アジアにおけるトランジション・ファイナンスの拡大に向けて
世界の脱炭素化には、今後経済成長が見込まれる新興国、特にアジアにおけるトランジションが重要である。
アジアにおけるトランジション・ファイナンスの可能性と課題を検討する。
<モデレーター>
林 礼子(BofA証券株式会社 取締役副社長)
<パネリスト>
Pradeep Tharakan(Director for Energy Transition, Asian Development Bank)
山崎 亮(Special Advisor, Energy Investment Unit, Office Of The Chief Energy Economist, International Energy Agency)
石川 知弘(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ サステナブルビジネス部 Chief Regulatory Engagement Officer)
三浦 泰(丸紅株式会社 電力・インフラサービス部門 副部長)
基調講演 2
気候変動開示の今後に向けて
サステナビリティ関連の情報開示を、開示のための開示にするのではなく、いかに投資につなげていけるかについて講演。
伊藤 邦雄(一橋大学 CFO教育研究センター長/TCFDコンソーシアム 会長)
パネルディスカッション 4
GX市場創造と開示
GX投資の拡大にはGX価値が市場で評価される仕組みが必要である。気候変動関連の開示の義務化が進む中、バリューチェーン全体の排出削減に向けた取組がどう評価されるべきか議論する。
<モデレーター>
梶原 敦子(デロイトトーマツリスクアドバイザリー合同会社 フィナンシャルサービシーズ マネージング・ディレクター)
<パネリスト>
押田 俊輔(マニュライフ・インベストメント・マネジメント株式会社 クレジット調査部 部長)
手塚 宏之(JFEスチール株式会社 専門主監)
Orith Azoulay(MD, Global Head of Sustainable finance, Natixis CIB)
Marvin Henry(Director, Climate Action, World Business Council for Sustainable Development)
沼 毅(川崎重工業株式会社 財務部 財務部ファイナンス課長)
閉会挨拶 Nicholas Pfaff(Deputy CEO, International Capital Market Association (ICMA))